前回G85とG86について書いてみました。
その続きで今回はG88とG89について書いてみたいと思います。
FANUC G88とG89とは?
G88とG89は、前回のG85とG86にかなり似ています。
違うのはG88が手動引き抜きが出来る点とG89がG85にドウェルを設定することが可能な点です。
ではもう少し詳しくいってみましょう。
Gコード G88とは?
G88は穴底でドウェルを行った後に主軸の回転が停止しますが、
その後にどのような手動動作も行えることが出来ます。
また、ドウェルを行ってから一時停止しますが、この前にシングルブロックを入れていた場合は
そのあとに起動ボタンを押すことでイニシャル点(G98)またはR点(G99)まで戻すこともできます。
G98(G99)G88 X_ Y_ Z_ R_ P_ F_;
Gコード G89とは?
続いてG89についてです。
G89は基本的にG85と同じ動作なのですが、
穴底でドウェルを設定することが可能となります。
G98(G99) X_ Y_ Z_ R_ P_ F_, I_, J_;
G85と同じ用途ですので、主にリーマ加工やボーリング加工に適しています。
R?P?F?
では、R_ P_ F_について前回のおさらいです。
RはR点を表し、通常Zの位置(高さ)指定に使います。
R5.とした場合は穴底まで到達したドリルがZ5.まで戻ってくる、といった使い方です。
Pはドウェル値のことで、P100と入れた場合は穴底で0.1秒留まることを表しています。
P1000だと1秒ということになりますね。
Fは送り速度の数値です。
まとめ
G88とG89はG85とG86に共通した使い方で
G88は手動引き抜き可能で穴底で一時停止(シングルブロック停止)をさせることが出来、
G89はG85にドウェルを加えることが出来る。
その他今回のまとめ
- イニシャル点(G98)
- R点(G99)
- R=Zが上がった後のZの値
- P=ドウェル値 P100=0.1秒
- F=送り速度